産業機械部門
銅山で培われた機械技術を背景に
産業機械の専門メーカーとして確固たる地位を築いています。
- 製品の単体販売だけではなく、ポンプ、マテリアル機械等セクションプラントに対応
- 設計から施工まで一貫して受注するコントラクタ事業(橋梁、ベルトコンベヤ)
- 売上高の大半が国内
主要製品・サービス
ポンプ
固形物の混じった液体を輸送するスラリーポンプ、下水処理用の汚泥ポンプなど、耐久性や耐摩耗性が求められる現場において強みを発揮しています。
製鉄所の水砕設備、非鉄製錬所などの耐蝕・耐摩耗原料輸送設備、事業所や工場の排水設備、全国の浄水場や下水処理場、東京湾横断道路(アクアライン)などのシールドトンネル工事現場などで活躍しています。
マテリアル機械
製鉄、化学、非鉄金属鉱業、砕石場などで使用される破砕機、粉砕機、スクリーン、固形燃料や薬品などの成形工程に使用される造粒機といったマテリアル機械の設計・製造のほか、周辺機器も含めセクションプラントとしての設計・製造・据付工事を行っています。
コントラクタ事業
当社のコントラクタ事業は、工事の全体設計から施工・運転管理まで一貫して請け負うことができる総合力が強みです。社会インフラ整備の要である道路橋や高速道路の高架橋など、首都圏を中心に鋼構造物の納入しているほか、近年では、東日本大震災における陸前高田市復興工事において、破砕機、鋼橋梁、ベルトコンベヤの技術と施工管理技術を融合させた環境配慮型工法で復興に貢献しました。ダンプに代わる新たな土砂運搬方法として、ベルトコンベヤが注目されています。
産業機械部門
古河産機システムズ株式会社
各種スラリーポンプ、汚泥ポンプ、破砕機、粉砕機、造粒機、スクリーンおよび鋼橋梁やベルトコンベヤなどの設計・製造・据付工事・運転管理などを行っています。産業機械のルーツは、明治時代に設立された足尾銅山の鉱山機械修理部門にさかのぼり、鉱山に使用する各種機械の開発と技術革新に取り組みながら、産業機械分野の事業を展開してきました。古河産機システムズは2004年に設立、2005年に古河機械金属株式会社の産業機械事業を継承し、新たな事業会社として誕生しました。2006年には、大塚鉄工株式会社が傘下に入り、2008年に合併しています。
今後も、コア技術を強化するとともに、競争力の高い製品・技術の開発を進め、セクションプラント案件の取り込みおよび大型工事プロジェクト案件などのコントラクタ工事案件の拡大を図ります。そして、単なる機器メーカーからの脱却を目指し、エンジニアリング力の強化を図り、国内市場における事業基盤の拡充に取り組みます。
関係会社
群馬環境リサイクルセンター株式会社
2001年設立。医療廃棄物の中間焼却処理を行っています。
TOPICS
土木・建築工事などで発生する土砂の搬送には、ダンプトラックを使用することが一般的ですが、生産年齢人口の減少によりトラック運転手の確保が年々難しくなっています。また、工事中はダンプトラックの往来が多く、周辺道路の交通渋滞や交通事故の懸念に加え、粉じんやCO2排出による周辺環境の悪化も問題とされています。これらの社会課題を解決すべく、ダンプトラックに代わる新しい土砂搬送方法として、ベルトコンベヤが注目されています。
産業機械部門では、鉱山開発で培った経験と搬送技術、更に橋梁事業での設計・製作・機械加工・組立・据付まで一貫して対応できる技術力を活かし、陸前高田市の高台移転工事や東京外かく環状道路のトンネル工事などの大型案件にベルトコンベヤを納入し、実績を積んできました。
近年、日本国内では気候変動に起因するとされる大型台風や線状降水帯による水害が頻発しており、記録的な集中豪雨の発生は、河川の氾濫や洪水、土砂崩れ等の甚大な被害をもたらしています。各自治体では、河川の洪水対策整備が進められており、増水した河川の水を一時的に貯留する調整池の整備もその一つです。
例えば、東京都では豪雨対策基本方針に基づき、町田市を流れる境川に金森調整池を整備する計画が進められています。この整備のためには、工事で発生する大量の土砂を搬送する必要がありますが、住宅街に隣接する場所のため、ダンプトラックでの土砂搬送は、排ガス、粉じん、騒音、振動といった環境への影響や安全性の確保が懸念されていました。そこで、近隣住民の生活環境と安全に配慮した土砂搬送方法として、当社産業機械部門の密閉式吊り下げ型コンベヤ「SICON®」が採用されることとなりました。
【社会課題を解決】ベルトコンベヤによる土砂搬送編|古河機械金属PV金森調整池の整備で採用された密閉式吊下げ型コンベヤ「SICON®」は、通常のベルトコンベヤと異なり、土砂などの搬送物をコンベヤベルトで袋状に包み込み、モノレールのように吊り下げて搬送するため、荷こぼれや粉じん、騒音などを抑制し、搬送物を落とさず静かに運ぶことができます。また、従来のベルトコンベヤは方向を変える際に乗り継ぎが必要でしたが、「SICON®」は乗り継ぎすることなく搬送ラインの方向を変えることができるので、現場環境に合わせた最適な搬送ラインを省スペースで設置することが可能です。
産業機械部門では、ベルトコンベヤをはじめとする製品群に、経験と新たな発想を融合したエンジニアリング力を加味することで、防災・減災対策をはじめ、国土強靭化や環境問題、生産年齢人口の減少などの社会課題の解決に取り組んでいきます。
破砕機は、砕石場をはじめ、製鉄や化学、非鉄金属鉱業などのプラントにおいて、岩石などの固体原料を目的の大きさまで破砕する機械です。コーンクラッシャやジョークラッシャなど様々な種類があり、原料や破砕工程、産物(目的とする粒度・粒径の岩石)によって使い分けられています。産業機械部門のコーンクラッシャGEOPUSシリーズは、主に砕石プラントで活躍し、道路の舗装用骨材、コンクリートの骨材となる砕石、線路の敷石などの生産に使用されています。
産業機械部門では2000年にコーンクラッシャGEOPUSシリーズを上市後、性能と生産性向上に向け改良を重ねてきました。2019年に開発した新型コーンクラッシャ「GEOPUS C3」は、主に2つの新機能を追加しました。1つ目は、新開発のロングチャンバー破砕室。ロングチャンバー破砕室を採用する事で、マルチな原料条件に対応可能としました。また、破砕室の細分化したデザインにより歯板の摩耗に影響されること無く安定した性能を発揮させることができました。更に、全体設計を工夫したことで価格競争力も向上し、顧客の経済性も改善させました。
2つ目は、フィードコントロール機能。ホッパーへの原料の充填量を超音波センサーで計測して自動で調整するフィードコントロール機能により、生産効率を向上させました。従来機は、オペレーターが一部手動でコントロールする必要がありましたが、この機能により、高密度破砕に最適な充填量を自動制御で調整するため、品質と歩留まりを安定的に保つことが可能となりました。
テストプラントでは、従来機と比べ投入原料を16%も軽減することができ、これは100トンの砕石を生産する場合に原料が213トン必要なところ179トンで足りる試算になり、非常に大きな改善結果を得られています。
高密度破砕を極め、破砕性能を最大限引き出す制御機能を加えた新型コーンクラッシャ「GEOPUS C3」は、マルチな原料条件に対応可能で、歯板の摩耗に影響されること無く安定性能を発揮し、更に生産効率も向上させるフラグシップ機として、現在、顧客の破砕プラントを見直す技術提案を進めています。すでに導入いただいた顧客からは好評を得ており、当社グループが掲げる「マーケティング経営」の実践の効果と言えるものです。
産業機械部門に関するお問い合わせ
ポンプに関するお問い合わせ
スラリーポンプ / 汚泥シールド用スラリーポンプ / 特殊ポンプ(一軸ねじ、二連式ピストン) / 汚泥ポンプ / 破砕ポンプ / 水中ポンプ(下水道用) / 清水ポンプ / 槽外攪拌機 / ポンププラント設備
マテリアル機械に関するお問い合わせ
各種クラッシャ / 各種ミル / 造粒機 / 分級機 / 廃車用シュレッダ / リサイクル用廃材 / スラグ破砕機 / 都市ゴミ焼却残渣粉砕機 / 気流式粉砕機 / 各種セクションプラント
コントラクタ事業に関するお問い合わせ
鋼橋梁・鋼構造物の設計・製作・現場架設工事 / 鋼製セグメント / マテリアルハンドリングシステム / 大塊搬送 / 長距離搬送 / 垂直搬送等 / ベルトコンベヤ設備の設計・製作・工事・運転管理