当社グループは、創業150周年を迎える2025年に向けた長期ビジョン「FURUKAWA Power ＆ Passion 150」実現への総仕上げとして、①資本コストや株価を意識した経営の推進、②機械事業に経営資源を集中してリターンを上げる成長戦略を柱とする2023年度から3か年の「中期経営計画2025」をスタートしました。

その初年度となる2023年度は、不安定な国際情勢が続く中、米国経済は堅調に推移しましたが、欧州では経済の低迷が続き、中国景気も減速傾向にあるものの、国内景気は円安基調が続く中で改善傾向にあり、物価と賃金の上昇によるデフレ脱却の兆しも見えました。

このような環境下で、会社業績については、部門別にばらつきがあるものの、コア事業と位置づける機械事業を中心に成長戦略を推し進めるとともに、事業ポートフォリオの見直しを実施することで、2024年3月期は、売上高1,882億円、営業利益85億円、親会社株主に帰属する当期純利益160億円となりました。

2024年3月期の配当金につきましては、配当方針および最近の業績動向等を総合的に勘案し、2023年3月期から5円増配して、1株当たり55円とさせていただく予定としております。

資本コストや株価を意識した経営の推進においては、政策保有株式の縮減目標の設定と目標に向けた着実な縮減を進めたほか、自己株式の取得も実施しました。

また、人的資本、DX（デジタルトランスフォーメーション）への投資は当然のこととして、サステナビリティへの取り組みを経営の最重要課題の一つと位置づけ、事業を通じた「社会課題」の解決に取り組むことで、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上の実現に邁進してまいります。

すべてのステークホルダーの皆さまのご意見やご指摘に真摯に耳を傾けながら、「中期経営計画2025」の達成に向けて、全社員一丸となって取り組んでまいりますので、これからの古河機械金属にどうぞご期待ください。

2024年6月